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MAGAZINE
STYLE OF MASHIRO

ビューティライター
AYANA
PART.1

美容や化粧品について、独自の視点と思想で綴るビューティライター、AYANA。コラムやエッセイの執筆はもちろん、商品開発、コンサルティングも行う。さまざまな「美」がありえるこの時代に、彼女は何を思うのだろうか。

まず好きになろうとしますね。好きになることで、知ろうとする。
好きなもののことは、自分を構成する要素にしたい。

MASHIROの第一印象は?

ユニークだと思いました。それから、ちゃんと泡が立つので、磨いていても満足感がある。泡切れがいいですね。だから、歯磨きをしていても「口の中がアワアワ」みたいにならない。

デザインも、誰もが喜ぶようなものですよね。おしゃれに振り切りすぎると、日常生活が置いてきぼりになったりするんですけど。MASHIROはおしゃれだけど、優しさみたいなものもあって、ちょうどいいい。

AYANAさんは昔から、好みがはっきりしていたんですか?

そうですね。小さい頃から、「好きなもののことが、すごく好き」でした。
私の場合、例えば、「匂いが好き」なんじゃなくて、「好きな匂いがある」なんです。「ファッションが好き」なんじゃなくて、「好きなファッションがある」。
自分の好きなものにはすごく自信を持っているんです。だから、割としっかり説明できちゃう。

若い頃は、確固たる好きな世界があって、それ以外のものはあまり関係ないと思っていました。でも最近では、興味を持っていなかったブランドのお仕事をいただいたとしても、まず好きになろうとしますね。好きになることで、知ろうとする。

「好きになる」といいつつ、ちょっと冷静な部分もあります?

うーん、何かを好きになって廃人のようになる、ということはないかもしれません。我を忘れてのめり込む、という感じではないです。好きなもののことは、自分を構成する要素にしたいと思っているかもしれないです。憧れの対象から、真似したい部分を見つけたり、ヒントをもらったり。

突き詰めていくと、「人の欲望」が好きなのかなと思います。化粧品が好きなのも、「もっときれいになりたい」という気持ちが、いろんな人の根底にあるからです。例えばファンデーションだったら、肌をしっかりカバーしたいけれど厚塗りにはしたくない、とか、クレンジングで簡単に落ちるファンデーションがいいけれど、日中は絶対に崩れてほしくない、とか。相反する要素を求める気持ちが、みんなにあると思います。「どっちも叶えたい」という声に対して、「無理です」と言わずに、技術を積み上げて超えていこうとする。そんなふうに、エモーショナルな部分とロジカルな部分、どちらもある状態が好きなんです。

AYANAさんはいつも自然体ですよね。写真の写りも、すごく自然で。

写真については単純に好みの話だと思うのですが、私の場合は、補正をして「シミひとつない肌」のようなありかたではない方がいいのかもしれない、と思っています。プロフィール写真も、ほぼ撮ったままのはず。表情も、キメキメの顔よりはちょっと、「あ、自分って、こんな顔もできたんだ」という瞬間を捉えられている方が良かったりします。

そうしたスタンスは、メイクに対する考え方にも共通していますか?

そうですね。ファンデーションを塗らないと外に出るのが恥ずかしい、みたいな価値観もいいんですけど、いつもフルで塗らずとも、日によって変えてみるのもいいと思うんです。すっぴんの日もあっていいし、眉とリップだけの日も、ありだと思う。
すごくかしこまった場所にフォーマルな装いで行くときに、あえてフルメイクせずにどこか抜いてみるとか、ちょっと友達とランチに行くときに、肌は軽めに作って、アイシャドウはすごくかわいいものを使ってみる、とか、いろんなバリエーションを考えると楽しいですよ。

いろんなメイクがあるんですね。色々な表情を使い分けるのは大変では?

私は強欲なので、いろんなメイクを試したいと思ってしまうんです。「これでいい」と満足できるところまで、なかなかいかない。万が一、理想のメイクを見つけたとしても、そこで止まってしまうと今度は古くなっていく。新しい商品を見なくなってしまうような気がしています。だから、止まるのではなく、色々試したい。全部チャレンジさせて! という感じなんです。美容整形なども、今はしていないけれど、興味はあります。
年をとっていくことも、すごく面白いと思っています。50代、60代で素敵な人っていっぱいいるので。そういう人々を見て、「私はどういう方向に進もうかな」と考えるのも楽しいですね。

だからあまり、若い頃に戻りたいとは思わないんです。昔の自分は経験が少ないし、今と比べたら、考え方もすごく偏っているし。
ちょっとおこがましいかもしれないけれど、私が「年をとる」を楽しくやっていくと、後から続く人たちが、「年を重ねることに絶望しなくていいんだ」って思えるんじゃないかという気持ちがあるんです。みんなが、自分の変化を楽しめるような道を作っていきたいです。

PROFILE

ビューティライターAYANA

ビューティライター。コラム、エッセイ、取材執筆、ブランドカタログなど、美のために生み出されたモノや美に携わる人々についての執筆を行う。化粧品メーカー企画開発職の経験を活かし、ブランディング、商品開発などにも関わる。
2020年より、文章講座EMOTIONAL WRITING METHOD(#エモ文)を始動。OSAJI メイクアップコレクションディレクター。
Instagram:tw0lipswithfang
www.ayana.tokyo
www.emotionalwritingmethod.com